Ongoing School生活と芸術Ongoing School生活と芸術

Ongoing School 生活と芸術

これからの社会を生きるために必要なすべ=芸術を学べる学校

子どもたちがこれからの社会を生きるために必要なものとはなんでしょうか。 英語?一般教養?それともコミュニケーション能力? どれもとても重要なものだとは思いますが、それらに先立って必要なものとは"想像力"であると考えます。

何が問題かを理解するために
先に起きることを見据えるために
環境や状況に振り回されないために
そして他者を思いやるために

子どもたちが生きていくこれからの社会は、私たち大人が生きてきたこれまでの社会よりも、いっそう複雑さを増し、解決し難い困難な状況も増えていくことでしょう。その時に必要となってくるものは想像力であり、逆に言えば、それさえあれば多くの場面を乗り越えていけるはずです。その想像力を育てることができるもの、それこそが芸術であると私たちOngoing Schoolは考えます。 Ongoing Schoolは2019年の春に開校し、沢山の子供たちがさまざまな芸術を体験しました。第2回目となる今回は、夏休み期間の3日間、連続開催の集中講座となります。朝から夕方まで、子供たちは、学校では教わることのない多様な芸術に連日触れながら、想像力を育んでいきます。

また今回のOngoing Schoolでは、大人のコースも開校します。前回、Ongoing Schoolをスタートする際、子供たちだけでなく大人に向けたコースも開催してほしいという声を数多くいただきました。それを受けて、この夏のOngoing Schoolでは、大人のコースを3日間、夜間に開校することにしました。講師となるのは子供のコース同様、現代美術の世界の第一線で活躍するアーティストたち。彼らの用意したカリキュラムの元、手と頭をフル回転させながらこれまで知ることのなかった自分自身に出会ってください。

子どもから大人まで、Ongoing Schoolは「夏にかわる」みなさんをお待ちしています。

Ongoing School
総合プロデューサー 小川 希
1976年東京生まれ。武蔵野美術大学卒。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。2002年から2006年に亘り、大規模な公募展覧会 『Ongoing』を、年一回のペースで企画、開催。その独自の公募システムにより形成したアーティストネットワークを基盤に、2008年に吉祥寺に芸術複合施設Art Center Ongoingを設立。現在、同施設代表。また、JR中央線高円寺駅~国分寺駅区間をメインとしたアートプロジェクト『TERATOTERA(テラトテラ)』のチーフディレクターも務める。武蔵野美術大学非常勤講師(2011~)、武蔵野市文化振興基本方針策定委員会(2017〜2018)他。

企画名
Ongoing School 生活と芸術 『夏にかわる』2019summer
子どもコース
小学3年生〜中学3年生対象
8月23日(金)10:00-15:00
8月24日(土) 9:30-16:00 野外授業(是政駅集合解散)
8月25日(日)10:00-16:00
大人コース
8月23日(金)19:00-21:00
8月25日(日) 18:00-22:00
8月28日(水) 19:00-21:00、21:00-アフターパーティ
会場
Art Center Ongoing
(東京都武蔵野市吉祥寺東町1-8-7)
野外授業会場
西武多摩川線是政駅近くの多摩川河川敷広場
(JR中央線武蔵境駅から西武多摩川線で13分)
講師
Ongoing Collective メンバー(アーティスト9名)
定員
10名〜15名 ※定員になり次第締め切ります。
受講料
子どもコース 10,000円
大人コース 20,000円(学生15,000円)
※アフターパーティ1,300円(軽食+1ドリンク付き、参加自由)

日程
2019年8月23日(金)・24日(土)・25日(日)
対象
小学3年生〜中学3年生
定員
10名先着順
受講料
10,000円
子ども1日目
8月23日(金)10:00-15:00
午前:黒板アニメ「チョークでチョーモン!」
講師:鷺山啓輔
黒板にチョークで1枚絵を描く。1コマ撮影して絵を消す。「描く、撮る、消す」を繰り返していくと、アニメが出来上がる。 スペイン映画のパイオニアで、アニメ作家でもあるセグンド・デ・チョーモンの軌跡を辿る制作を通して、絵が動き出す驚き、変形する美しさ、言葉とイメージの間にある「なにものか」を感じ取ることを目指します。

午後:たき散歩
講師:東野哲史
令和時代の散歩の達人(滝川たきを)が晩夏の吉祥寺に再光臨!皆で様々な行いを通して普段見慣れた町の新たな可能性を探ります。 テーマは「私達を取り巻く世界を違った角度で楽しみつつ再認識し、人畜無害でありながら危険回避する能力を養う」。 他人になるべく迷惑をかけずに、なおかつ独自の視点で生きていくことを実践を通して考えてもらいたいと思います。

持ち物:お弁当、飲み物、筆記用具、ノート

子ども2日目
8月24日(土)9:30-16:00
★野外授業 西武多摩川線是政駅集合・解散
※雨天時は会場と講座内容を変更する場合があります。
午前:あたらしい化石をつくる
講師:齋藤春佳
今目の前にないものも思い出すことで頭の中には現れます。 それを紙粘土に絵の具で描いてみる時、思い出したことは頭の中でだけどもう一度世界に存在して、頭の外の空間では紙粘土と絵の具として存在します。 空間での物の運動の仕組みと記憶の仕組みを利用して、きのうの化石やさっきの化石、あたらしい化石を作りましょう。

午後:BBQしながらアルミ鋳造体験
講師:東方悠平
アート界のでんじろう先生が多摩川に登場!普段目にするジュースの缶、アルミ缶は600度程度で液体になってしまうのです。 これは他の金属と比べるととても低い温度です。今回は家から持ってきてもらった空き缶を融かします。缶以外のアルミニウムと言えば?そう1円玉。アルミ缶をとかして、みんなでオリジナル1円玉を作ろう!

持ち物:お弁当‬、飲み物、虫除け‬、帽子、タオル ‬、アルミの空き缶(15缶程度)、軍手、汚れても良い服装

子ども3日目
8月25日(日)10:00-16:00
みんなでもうひとつ国立競技場を作ろう!
講師:田中義樹
この講座では参加した人たちでチームになって、立体作品を作ります。一人で制作をする場合だと、自分一人で好きなものを作れますがみんなで作るとなるとそうはいきません。 けれど、力を合わせて一人で作るよりすごいものができることがあります。 テーマはオリンピック前なので、新しい国立競技場!みんなであーでもないこーでもないと言いながら、楽しく作ってみよう!

持ち物:お弁当、飲み物、筆記用具、使いたい画材や材料があれば(基本的なものはこちらで用意します)、汚れても良い服装

日程
2019年8月23日(金)・25日(日)・28日(水)
定員
15名先着順
受講料
20,000円(学生15,000円)
アフターパーティ
1,300円軽食+1ドリンク付(参加希望者のみ)
大人1日目
8月23日(金)19:00-21:00
とろけるプラモ制作
講師:伊佐治雄悟
高温で自由変形されたプラモデルのパーツを使って、頑張って何かを造るワークショップです。 講師、または参加者自身の手で変形されたプラモデルに、説明書は意味を成しません。目的を失ったまま手を動かし、今まで見たことのない造形をした完成品と向き合っていただきたいです。

持ち物:なし

大人2日目
8月25日(日)18:00-22:00
夜の写真を撮る!
講師:飯川雄大
夜になり少ない光の中でなんとなく見えなくなってなんとなく見えてくる風景をデジタル一眼レフカメラの機能と三脚をしっかり活用して撮影します。 撮った写真は、選定した後、スライド発表会を行います。みんなの撮影した写真は後日、一冊の写真集にしてお届けします。一眼レフカメラの基本的な使い方のレクチャーをしますので、初心者でもOKです。

持ち物:タオル、軽食、飲み物、虫除けスプレー(一眼レフカメラ、三脚はこちらで用意します。機材の持ち込みもOK)

大人3日目
8月28日(水)19:00-21:00,21:00-アフターパーティ
誰でもマティス?!
講師:小川格
雑誌の中の「空っぽ」なモノのイメージ画像を切り抜き、その裏側をクレヨンで着彩するとそれらはまた別の何かに見えてくるようです。 それら複数の型から想像を膨らませつつ、各人で組み合わせて新しい別の何かのイメージをつくります。意識〜無意識〜意識というような、精神的な小旅行です。

持ち物:なし、汚れても良い服装

講師
鷺山啓輔
帝京平成大学メディア文化コース教員。武蔵野美術大学造形学部映像学科卒。 東京を拠点に、風景に関わる人の記憶の在り方を探りながら主に短編映像・映像インスタレーション・写真を制作・発表・研究。「穴とゆめ」(Art Center Ongoing 2017)、 「写真新世紀 東京展 2015」(ヒルサイドフォーラム 2015)、「六本木アートナイト 2013」(六本木 2013)水産経済新聞社 他 http://sagiyama.com
東野哲史
1999年武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科卒業。非生産的生産活動という名目のもと、 日常の取るに足らないものごとや思いつきに対してのレスポンスを制作の起点として、インスタレーション、ビデオ、Web、パフォーマンスなど、メディアを問わず展開する。http://www.workth.net
齋藤春佳
1988年長野県生まれ。多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業。絵やインスタレーションなどを制作。近年の活動にグループ展"visible/invisible"(HERITAGE SPACE/ハノイ/2018年)、"奥能登口伝資料館"(旧小泊保育園・奥能登国際芸術祭/石川/2017年)など、個展"飲めないジュースが現実ではないのだとしたら私たちはこの形でこの世界にいないだろう"(埼玉県立近代美術館/埼玉/2017年)など。http://saitouharuyoi.web.fc2.com/
東方悠平
八戸工業大学感性デザイン学部講師。 筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修了。身の周りの多様な素材を組み合わせたユーモアのあるインスタレーションや、ワークショップなどを手がける。 近年の活動は「KIITOアーティスト・イン・レジデンス2016」(KIITO|デザイン・クリエイティブセンター神戸 2016年)での「てんぐバックスカフェ in 神戸」や、 個展「ガーデニング」(salon cojica 2017年)、個展「死なないM浦Y一郎」(Art Center Ongoing 2013年)など。
田中義樹
1995年三重県生まれ。2017年武蔵野美術大学彫刻学科卒業。 自身で作った立体を使ったインスタレーションを作品として発表する傍ら、お笑いのコントの発表をしている。 最近の活動には、個展に「我愛你TooVeryMuch」(V54香港 2019)「ワイン」(Art Center Onging 2018)、 グループ展に「岡本太郎現代芸術賞」(川崎市岡本太郎美術館 2019)「群馬青年ビエンナーレ」(群馬県立美術館 2019)、コントの単独公演に「織姫はセクシィ、彦星にはゼクシィ」(新宿ゴールデン街劇場)など。
大木裕之
1964年東京生まれ、高知在住。東京大学工学部建築学科卒業。 在学中から現在までに160本の映画作品を制作。高知県立美術館製作による『HEAVEN - 6-BOX 』がベルリン国際映画祭NETPAC 賞受賞。 美術館やギャラリーなどでも映像インスタレーション/パフォーマンスなど多数発表。
飯川雄大
1981 年兵庫県生まれ。成安造形大学芸術学部情報デザイン学科ビデオクラス卒業。 映像、写真、イラストレーションなど様々な分野で活動。近年の主な展覧会に「六本木クロッシング2019 展:つないでみる」(森美術館・2019)、 「開館 30 周年記念特別展 美術館の七燈」(広島市現代美術館・2019)、「ひとりはみんなのために」(アンテルーム京都・2016)、「遭遇するとき- Happening Upon -」(滋賀県立近代美術館・2013)など。
伊佐治雄悟
2008年多摩美術大学彫刻学科卒業。日用品を素材に彫刻作品を制作している。http://www.isajiyugo.com/
小川 格
1997年ベルギー王立アントワープ美術アカデミー修了。画家。近年はグループ展の企画等も行なっている。https://www.facebook.com/itaru.ogawa.3

未来の子どもたちのために

アーティストたちが未来に責任を持ちながら考えたそれぞれのプログラムは、学校の図画工作の時間とも、美術館での作品鑑賞とも違った生のアートが立ち上がる瞬間に触れる体験を子どもたちに提供する。 勿論、今回のプログラムが完成形ではない。そもそも教育に完成形などはない。 アートを通して子どもたちを社会に迎え入れるとはどういうことなのか? Ongoing Schoolという新しい学校は、終わらない試行錯誤を引き受けつつ始まる。

プログラムディレクター 山本高之
1974年愛知県生まれ。愛知教育大学大学院修了後渡英、チェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザインMA修了。 小学校教諭としての経験から「教育」を中心テーマのひとつとし、子どものワークショップをベースに会話や遊びに潜む創造的な感性を通じて、 普段は意識されることのない制度や慣習などの特殊性や、個人と社会の関係性を描く。近年は地域コミュニティと恊働して実施するプロジェクトに多く取り組んでいる。 テート・ギャラリーの教育普及プログラムのリサーチでロンドンに1年間滞在(2017)

お申込みは終了しました

Art Center Ongoing
東京都武蔵野市吉祥寺東町1-8-7
TEL: 090-4729-5343
メール:school@ongoing.jp
WEB:http://ongoing.jp/school